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第4回東京都税制調査会

平成13年12月25日(火)11:00~11:30
都庁第1本庁舎 南側33階特別会議室S6

神野会長
 それでは、そろそろ時間でございますので、ただいまから第4回目の東京都税制調査会を開催したいと思います。
 本日は皆様方にはお忙しいところをご参集いただきまして、本当にありがとうございました。前回の第3回の調査会に引き続きまして、本日は今年度の税制調査会としての答申案などについて、ご審議をいただきたいと思います。
 なお、本日の審議につきましては、これまでと同様に、調査会の運営要領第2、5によりまして、議事を非公開とさせていただきたいと存じます。非公開にさせていただくということで処理させていただいてよろしいでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
神野会長
 それでは、非公開にさせていただきますので、関係者以外の方はご退席いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
(プレス退場)
神野会長
 それでは、議事に入らせていただきたいと存じますが、本日は第3回、つまり前回の調査会でお出しいただきましたご意見などを踏まえまして、事務局と私の方で整理をさせていただきました。また、なお、その後も各委員の方から個別にご意見をいろいろ伺っておりますので、それもできるだけ反映するような形で、お手元の資料で申しますと、後でご説明があるかと思いますが、付記事項に盛り込むか、あるいは本文の修正というような形でもって対応させていただいております。
 そういうふうに整理をさせていただきましたものをお手元にお配りしているかと存じますので、事務局の方から、これについて説明をしていただきたいと思います。
 では、よろしくお願いいたします。
参事
 それでは、私の方からご説明を申し上げます。座ったままで恐縮でございますけれども、ご説明申し上げます。
 資料を早速ご覧いただきたいと存じますけれども、表紙をおめくりをいただきます。今、会長からございましたように、付記事項の(案)というところでございます。前回の総会でご指摘をいただきました中で、2点ほど付記事項としてまとめさせていただいてございます。いずれも第1章の「地球温暖化問題を解決するための環境税制のあり方について」に関してのものでございます。朗読をさせていただきます。
 環境税を検討するに当たっては、税制は環境施策を推進するための政策手段の一つであり、環境政策全般に占める税制の役割、位置づけも明確にすべきである。
 2つ目でございます。
 環境税の構築に当たっては、二酸化炭素の発生抑制の観点から炭素に着目して課税する炭素税だけでなく、ヒートアイランド現象等への対応も視野に入れて、例えば原子力発電等による発熱にも着目した税制をあわせて検討すべきである。というものでございます。
 恐れ入りますが、次にもう1枚おめくりをいただきたいと存じます。
 答申(案)の新旧対照表でございます。前回の総会で、またその総会終了後に各委員の先生方からお寄せいただきましたご意見のうち、答申本文を修正した箇所、その内容を記載してございます。
 最初の2つの修正でございますけれども、前文と第2章でございますけれども、「クリーン自動車」という表現がわかりにくいのではないかというご指摘をいただいてございました。訂正後の欄、一番右側の欄でございますけれども、アンダーラインの部分にございますように、「環境負荷の小さい低公害の自動車(クリーン自動車)」というふうに明確化させていただいてございます。
 次に、3つ目の箱の第3章の「環境目的法定外税の広域的展開」のところでございますけれども、必ずしも的確な表現になっていなかったということもございまして、正確を期すための訂正でございます。
 最後に、第4章の「大都市特有の財政需要」の2点でございますけれども、国庫支出金の前に「現行の」を追加してございます。これはより明確化したものでございます。また、「大都市東京の役割」の中の都区財政調整制度に関する記述を中心にいたしまして、若干の修正、修文を行っております。これは、東京における大都市事務には都が特別区との役割分担に基づき、都が行っているもの、さらに特別区が行っているものとがあります。さらに首都としての事務があるということで、これらが大都市特有の財政需要であると、こういうような形で整理をさせていただいてございます。
 説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
神野会長
 ありがとうございました。
 それでは、審議に入りたいと思います。ただいま事務局の方からの説明もございました修正箇所を含めまして、この答申案全体につきまして、ご質問やご意見などございましたら頂戴したいと思いますので、よろしくお願いいたします。いかがでございますか。
立石特別委員
 再確認の意味もあって質問させていただきたいと思いますけれども、私は都心中央区から出ている都議会議員として、特別委員としての、大都市特有の財政需要について再確認をいたしたいと思います。要は、よって大都市特有の財政需要があるがゆえに増税をするのではないのだと、税源の移譲こそ大都市行政のあるべき姿だということを、この趣旨をしっかりと再確認をいたしたいという意味で、質問というのはおかしいですが、質問という形をとらせていただきたいと思います。
神野会長
 ここでは、お読みいただいてもおわかりいただけますように、特に増税ということを言っているわけではなくて、大都市特有の財政需要があって、これは交付税の問題を含めてでございますけれども、大都市の財政が非常に豊かだと言われ勝ちなのですけれども、決してそういうことではなくて、大都市特有の財政需要、特に交付税の基準財政需要などには算定されていないものを含めて、厳しいものがあるということを述べているだけですので、増税をするか否か、これはまたちょっと別な観点になるということで、ここにはそういうことを意図しているわけではないということですね。
立石特別委員
 わかりましたので、基本的に賛成ということです。
神野会長
 はい。
 どうぞ。
古館特別委員
 古館でございます。都税調の地方における新しい環境税政の構築答申案について、意見を述べさせていただきます。
 ダイオキシン汚染の深刻化、産業廃棄物処理、処分場などからの汚染物質の流出、環境ホルモン問題、大気汚染など、国民の命と健康を脅かす環境破壊は深刻さを増しています。こうした中で、環境を守るために世界的に対応することは、21世紀の緊急重要な課題であると認識しております。以下、意見を述べさせていただきます。
 まず、炭素税についてです。地球環境の観点からしますと、全国的課題として慎重に議論が必要なものだと考えます。この点では、都税調答申案でも、環境税(炭素税)の制度創設については、その必要性について喫緊の課題だとしながらも、税収の中立性や逆進性への対応など、13項目に上るなお検討を要すべき多くの論点があるとして、幅広い観点から慎重に検討する必要がある、としています。このことは、国税なのか、地方が主体なのか、という問題も含めて同様の考えであることを主張しておきます。
 また、炭素税という地球環境にかかわる税の導入については、環境政策の様々な体系、施策の中で、その1つとして税を検討の素材に上らせてこそ環境対策に相乗効果が生まれるものだと考えます。炭素税の場合でも、諸外国の実例から見ても、環境税が単独で導入されてはいませんし、様々な経済的手法を組み合わせて、その1つとして課税が検討される必要があると思います。
 さらに、税をだれに求めるかという問題では、汚染の原因となる物質、商品を生産、使用している企業の責任と負担を明確にすることが環境にかかわる分野ではとりわけ重要です。東京都では、大企業に着目した税として銀行税という先進例があり、この先駆的意味合いは非常に大きいことを指摘しておきます。そして、この環境にかかわる問題では、政策の全体系の中での基本であり、炭素税に限らず、自動車メーカーの課税、そして大型ディーゼルと自動車高速道路利用税、こうした問題でも同様であることを申し述べておきます。
 自動車メーカー課税について、答申では、ディーゼル車など自動車がもたらす環境負荷が大きいこと、さらにメーカーが環境負荷の小さい自動車生産のためのぎりぎりの努力をしているとは言いがたい状況だと指摘をし、クリーン自動車の製造促進という観点からの政策税政を構築するとして、その具体的課税案を3つ提言しています。
 その中で、第3案が望ましいとしておりますが、答申が言う第3案は、地方総体として課税した税収を地方環境改善基金としてプール化し、その基金が公害患者の医療費助成などに使われるのではなくて、その2分の1をクリーン自動車製造促進補助金として自動車メーカーに還元するというものであります。しかし、自動車を対象とする環境対策を本格的に検討するのであれば、答申で「直接的な効果を期待して規制そのものの強化を図る」と記述している、この政策の確立こそ求められております。すなわち、自動車総量の抑制、粒子状物質やNOⅹ規制値をより厳しくしていくことなどが基本であり、この規制を厳しくしていくことこそ、選択肢として優先されなければなりません。「東京都環境白書2000」でも、欧米よりも甘い規制値として、規制の強化の有効性を書いております。政策として税制が前面に出てくることではないと考えます。
 環境目的法定外税の広域的展開として、七都県市が共同で実施しようとしているものについて述べます。その税目は、昨年度の答申で盛り込まれた大型ディーゼル車高速道路利用税と産業廃棄物税をベースに七都県市で一斉に導入するものでありますが、高速道路利用税の最大の問題は、関係県民や都民から「一般道路に車がシフトし、排気汚染対策につながらないのでは」という声が出されていることであります。しかも、冒頭にも述べたとおり、ここでも税という形で出てきており、炭素税にメーカー税、そしてこの高速道路利用税ということで、幾重にも課税の仕組みが求められているという点でも、環境政策としてまずどうあるべきかが本格的に検討されなければならないことも強調させていただきます。
 第4章についてですが、「大都市特有の財政需要」との標題で、東京を中心とした大都市の活性化を図ることが、我が国経済の活力再生を図ることになるとして、「『東京構想2000』における『環状メガロポリス構造』も、これからの都市づくりの有力な候補の1つ」などと述べております。文字どおりの大都市の財政需要が公共事業のためと言わんばかりのものとなっております。今回の答申案が冒頭で、「『環境』を機軸として、『地方における新しい環境税制の構築』」と明記されているにもかかわらず、今回の機軸とも全く違う異質の論が展開されております。
 答申案でも、当調査会の目的が、「あるべき税政のあり方について検討するものであって、あるべき大都市像について検討することが目的ではないが」と述べていることからも、環境機軸との間のギャップは埋められません。しかも、都税調として税の検討の中に盛り込まれることが適切ではないと考えます。言うまでもありませんが、都の財政は都税だけで成り立っているものではありません。同時に、「入るを量って出ずるを制する」という立場が欠落しているという点でも、さらに前段の3つの章が環境に着目したことと対比すると、この第4章は削除することが適切であると考えます。税源移譲の推進が大都市特有の財政需要に的確に対処していくためとされておりますが、税源移譲については、我が党は一貫して主張し提案してきたものとして、その実現に全力を挙げますけれども、しかし、今回の答申案、とりわけ第4章が公共事業にだけ光が当たり、福祉、衛生、都民生活の向上が視野に入っていないことは、環境分野にかかわる都税調の答申であっただけに、これでいいのかということを私自身思いを強くしております。
 以上が私の意見です。
神野会長
 どうもありがとうございました。個々に論点を指摘していただいておりますが、全体としてまとめさせていただければ、この答申案を実際の政策に実現していく際には、様々な総合的な観点を踏まえて、慎重に配慮しろということが全体のご意見だったと思いますが、そのようにまとめさせていただいて、今のご発言については、議事録にきちっと残させていただくということで処理をさせていただくということでよろしいですか。
 では、そのようにさせていただきます。
 ほかにご意見ございますでしょうか。
水城委員
 この答申そのものにつきましては、これまでいろいろご意見申し上げましたので、もう特に申し上げることはございません。これで了承いたしますが、ちょっとこれに関連して申し上げておきたいのですが、我々都税調は、去年、税源移譲、恐らく公的な審議機関としては、初めて非常に精緻な裏づけを持った税源移譲を打ち出したわけでございます。その後、予想どおりというか、国の取り組みは非常に鈍いわけでございますけれども、しかしその中でも、今年、非常に特筆すべきことは、諸井さんの地方分権委員会、これが税源移譲を打ち出して、また、それを受けて小泉内閣の「骨太方針」で、いろいろもめた末、政府の公的な文書としても初めてではないかと思うのですが、「税源移譲」という4文字が明記されたわけです。
 ただ、依然としてそこまでで、具体的なものがなかなか出てこなかったのですが、ところがびっくりしましたのは、今年の「経済財政白書」ですね。今まで経済企画庁の「経済白書」が内閣府に移って、「経済財政白書」ということで衣がえして発表されたわけでございますが、そこで税源移譲のシミュレーションが堂々と書かれているわけでございます。これは勝手に内閣府が書けない仕組みになっているわけで、税源移譲に一線を画している財務省も、書くこと自体は了承したものと見られるわけでございます。大分世の中少しずつ変わりつつあるのかなと思いました。
 そこで、さらに驚いたことは、この白書を読んでおりますと、まるで東京都税調の答申を読むような錯覚に陥る。7兆円の税源移譲をすると。その結果、国と地方の税収は50対50になるということで、全く、我々の出した方向としてはほとんど同じ内容でございまして、よくよく見ますと、随所に参考データ、参考文献として、我々の東京都税調の去年の答申を非常に参考にしているということが明記されておりまして、私の取材でもかなり我々の答申が1つの下敷きといいますか、大変重要な手がかりになってこういうシミュレーションになったわけでございまして、そういう意味で、我々は税源移譲論議の1つの本家を任じてもいいのではないか、そんな思いをしているわけでございます。
 そうした意味で、引き続き今後も折に触れこの税源移譲というのは叫び続けなければならないと思います。今回の答申でも、先ほど若干ご意見がございましたけれども、この大都市特有の財政需要と関連して税源移譲ということを言っているわけで、まことに妥当な答申であろうと思います。先ほどのご意見のように、今後の財政需要、これを進めるに当たっては、いろいろ留意しなければならない点はあろうかと思いますが、結局、こういう大都市特有の財政需要という観点からも、やはり税源移譲というのが必要だというところに、私は都税調としての重きがあるのではないかということでございます。先般も緊急アピールで税源移譲のことを国に求めたわけでございますが、これからも折に触れてこうした意見をやはり東京から発信していくということが大事ではないか、そんな感想でございますが、以上でございます。
神野会長
 どうもありがとうございました。ただいまのご発言は、次年度のこの調査会の政策課題を考える際にも生かさせていただきたいと考えております。
 ほかにいかがでございましょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、これまで委員の皆様から大変有意義なご意見をいただいてまいりましたが、この答申案について、ご了承をいただけたというふうに受けとめさせていただきたいと思います。それでよろしいでしょうか。
 それでは、この東京都税制調査会答申について、付記事項を含めて原案どおりに決定させていただきたいと思います。ご異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
神野会長
 それでは、そのようにさせていただきます。ありがとうございました。
 ただいまご承認をいただきましたので、平成13年度東京都税政調査会答申(案)の(案)という文字を取らさせていただきまして、原案どおりの内容として決定させていただきたいと思います。
 この東京都税制調査会答申につきましては、後日(案)を取りましたものを正式なものとして事務局の方からお送りいたしたいと思います。
 なお、本日午後1時から、この調査会で取りまとめました答申を知事に報告させていただきたいと考えております。お時間のある方につきましては、ご一緒に知事に報告をお願いできればと考えておりますので、ご協力方お願い申し上げます。
 最後になりましたけれども、本年度の小委員会を取りまとめていただきました小委員長の磯部委員に、一言ご挨拶いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
磯部委員
 どうもありがとうございます。本年度の答申が無事決定したということを受けまして、一言ご挨拶申し上げたいと思います。
 本年度の第1回のこの総会で、小委員会に審議を付託された事項といたしまして、環境税制に関する事項と地方税財政制度に関する事項、2点ございましたが、いずれも非常に今日的な課題であり、かつ、緊急に問題対応的に、その場しのぎ的にやればいいというような問題ではなくて、今後の東京都政、ひいては日本国全体の制度にかかわる大変重要性を持った難しい課題であったと考えます。限られた日程の中で中身のある審議が本当にできるのかどうか、お忙しい先生方ばかりですので、内心かなり危惧もあったのも事実でございますけど、おかげさまで小委員会のメンバーの先生方、大変活発なご議論をいただき、また、事務局も精力的なサポートをしてくださいまして、一応、成果がここに結実したことを大変ほっとしております。
 が、しかし、事務局はどうも短期集中決戦がお好きなのかもしれないですけど、できればもう少し、テーマによりますけれど、短期集中の方がいいものもあるのかもしれないですけれど、じっくりと、例えば大都市特有の財政需要とか税財政制度のあり方等に関しましては、これで済むという話ではございませんので、もう少しじっくりと構えてやりたいという気もいたしております。この機会に改めて小委員会のメンバーの皆様に感謝を申し上げるとともに、都税調のすべてのメンバーの方々に、会長はじめ皆様にお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
神野会長
 どうもありがとうございました。
 ただいまのご挨拶をいただきました内容につきましては、次年度以降の運営にも反映させていただきたいと考えております。
 最後に、事務局の方からも一言いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
主税局長
 主税局長の安間でございます。事務局を代表いたしまして、一言お礼のご挨拶をさせていただきます。
 今、小委員長からも言及がございましたが、大変お忙しい委員の皆様方に日夜を分かたず事務局から無理な注文をお願いしまして、それぞれお応えいただいたと思っております。本当に感謝をしております。本日こうして神野会長はじめ委員の皆様方のご尽力によりまして、平成13年度の答申、無事決定していただきました。心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。
神野会長
 それでは、以上をもちまして本日の議事は終了させていただきます。
 なお、事務局の方から連絡事項がございます。事務局の方からお願いいたします。
参事 2点ほどご連絡申し上げたいと思います。
 1つは、プレス対応を含めましたこの答申の取り扱いについてでございますけれども、知事への手交後の、1時15分ごろになろうかと思いますけれども、それ以降オープンということで、プレス対応を含めてよろしくお願いをしたいと存じます。
 それから、これからの予定でございますけれども、石原知事への答申の交付が、先ほど会長からございましたように、午後1時からこの庁舎の7階の小会議室でとり行う予定でございます。それまで若干時間がございますけれども、委員の先生方の控室を用意させていただいてございます。場所は、この出口を出られまして真っ直ぐお進みいただきますと、S2という会議室がございます。私どもでご案内申し上げたいと存じます。 
 知事へ答申を手交いたします7階へのご案内につきましては、12時30分ごろに係の者からお声をかけさせていただきますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 以上でございます。どうもありがとうございました。
神野会長
 それでは、本日のすべての予定を終了いたしました。最後までどうもご協力いただきましてありがとうございました。至りませんでした点をお詫び申し上げまして、これにて本年度の東京都税制調査会はすべて終了いたしましたので、解散いたしたいと思います。どうもありがとうございました。